カテゴリ:
ゴールデンウィークを過ぎ、気候はいよいよ初夏どころか夏日になる日も少なくなく、
かと思えば今日はひんやり肌寒い日だったりと、温度差に振り回されがちなこの季節。
きものの衣替えのタイミングに悩む方は少なくないと思います。
衣替えに関しては、私は「普段きものは気候に合わせて変えてOK」と考えています。
(詳しくは過去記事「この時季なに着る!?~初夏編~」をご参照ください)


もうひとつのコツは、インナーで調整すること
洋服であればカーディガンを持ち歩くなどして調整ができます。
しかし脱ぎ着がしにくいきものの場合は、重ね着による調整はちょっと難しい。
そこで、そもそも中に着るもので調整するという方法です。


具体的に解説します。



袷の場合は、肌着・袷襦袢・袷着物・帯という組み合わせが基本ですね。
寒い季節はさらにヒートテックやレギンスを重ねる方が多いと思います。
気温が20~24度になる暖かい日、私は例えばエアリズムのキャミソール・衿付き半襦袢・夏物の裾除け・袷着物・半幅帯 という組み合わせで過ごします。
袷着物のうちは半衿が夏物だと違和感があるので、冬物の半衿を付けた半襦袢、見えにくい裾除けは夏物を着けます。
ユニクロのエアリズムなど通気性・速乾性に優れた肌着を使うのも、ちょっとしたことではありますがさらっとして日中快適です。

さらに25度を超える汗ばむような日には、5月でも単衣や綿のきものを構わず着ます。
その場合も、インナーは上記とだいたい同じ。
30度を超えるようになってきたら襦袢も夏物にしたり、浴衣を着てしまうことも少なくありません。
私自身は浴衣は6月中旬頃から着ることが多いですが、GW明けくらいから着ている人もいらっしゃいます。
熱中症が心配されるような日には5月だろうと浴衣でいいと思います。

楽しく過ごすためにきものを着ているのに、それが原因で熱中症になったり体調を崩したりするのは本末転倒です。
100年も前の決まり事に体調まで支配される必要はありません。
どうぞご自身が快適な着こなしでお出かけください。


また、これから結婚式シーズンできもので列席される方も多いと思います。
結婚式などフォーマルな席では従来の衣替えに合わせるのが良いとは思いますが、気の張るお席はより体調に気遣いたいもの。
蒸れにくいインナーを着け、外を歩くときは日傘を使うなどの工夫をしてください。
レースの日傘など、洋装用のものでもきものに映えてとても素敵ですよ。
式場や披露宴会場は、ドレスの方に合わせて冷房を控えめに設定されていることも多く、きものの人にとっては暑く感じるかも知れません。
水分をこまめにとって、可能なら空調も調整してもらいましょう。
せっかくのお祝いのお席、気兼ねなく式に集中できることが一番です!




普段のおしゃれのきものは自分を楽しませるためのもの、
特別な日のきものは招いてくれた方への誠意を表すもの。
ルールにとらわれて窮屈になってしまったり、ましてや体調を崩してしまうほどに気にする必要はどこにもありません。

ぜひ気候に合わせた着こなしで快適なきものライフを楽しんでください!